『ヨコハマ恐竜展2026』内覧会レポート!食から解き明かす恐竜のリアルな生態

2026年7月17日(金)よりパシフィコ横浜 展示ホールAにて開催中の『ヨコハマ恐竜展2026~恐竜の食卓大図鑑〜』。2017年の開催から9年ぶりとなる本展は、福井県立恐竜博物館の特別協力のもと「恐竜の食卓」をテーマにパワーアップ!
今回は、開幕直前に行われたプレス内覧会での研究員解説ツアーや体験型エリアの模様をレポートします。
【目次】
■研究員による見どころ紹介!「恐竜の食卓」6つのストーリー
■プロローグ〜ZONE2:骨や歯から恐竜の「食」を知る
■ZONE3〜エピローグ:恐竜から鳥へと進化した先で
■遊んで・作って・買える!「恐竜プレイランド」
■研究員・静谷あてな氏が語る「本展の楽しみ方」
研究員による見どころ紹介!「恐竜の食卓」6つのストーリー

2017年に約26万人の動員を記録した大人気イベント『ヨコハマ恐竜展』が、9年ぶりに横浜の地に帰ってきました。今回のメインテーマは「恐竜の食卓」。福井県立恐竜博物館の特別協力のもと、恐竜たちが何をどう食べて生き抜いてきたのかを紐解き、「食」という身近なテーマを通して恐竜をひとつの“生き物”として捉え直す体験型展覧会となっています。
会場には、同館が誇る約80点余りの貴重な標本をはじめ、惜しまれつつ閉館した旧東海大学自然史博物館所蔵の全長23メートルにも及ぶ「ディプロドクス」の全身骨格、リアルに動く恐竜ロボットなどが一堂に集結。さらに、同館所蔵で国内初公開となる貴重な恐竜化石まで展示されるなど、まさに「等身大の巨大な恐竜図鑑」といえる圧巻の空間が広がります。

そんな『ヨコハマ恐竜展2026~恐竜の食卓大図鑑~』の開催前日には内覧会が行われ、本展の監修を手がけた福井県立恐竜博物館の研究員・静谷あてな氏による展示解説ツアーを実施。会場内は恐竜の「食」にまつわる6つのエリアで構成されており、静谷氏のコメントと共に各エリアを紹介していきます。なお、本展では有料の音声ガイドも用意されているため、恐竜について詳しく知りたい人はぜひ利用してみてください。
プロローグ〜ZONE2:骨や歯から恐竜の「食」を知る
プロローグ「食べかたの調べかた」:骨格から探る食のヒント

展示の導入となるプロローグエリアでは、恐竜の骨格のどこを観察・研究すると食性が分かるのかという基礎を解説。入口の正面で向き合っているのは、福井県で発見された2頭の恐竜「フクイラプトル」と「フクイサウルス」です。
「パッと見ではどちらが肉食で草食か分かりにくいですが、例えば歯や爪に注目します。尖った歯と大きな爪を持つフクイラプトルと、口先がくちばし状のフクイサウルス。こうした骨格の特徴を丁寧に観察することで、何をどう食べていたかが分かってくるのです」(福井県立恐竜博物館 研究員 静谷あてな氏)
ZONE1「恐竜の食べ方大図鑑」:歯のバリエーションと国内初公開標本

ZONE1では、分類学的なグループではなく「食べ方」や「歯の形」の共通点ごとに恐竜を並べるという、新しい試みの展示が行われています。また、会場内には手で直接触って確かめられる歯の拡大模型も設置されています。
ナイフ型の歯と巨大な顎で獲物に噛みつくアクロカントサウルスや、手足を長く使って狩りをしたと考えられるドロマイオサウルス、さらに円錐形の歯を持ち水中で魚を捕まえていたスピノサウルスなど、肉食恐竜だけでも歯の形はさまざま。デイノケイルスのようなくちばしを持ち歯がない恐竜や、スプーン型や櫛(クシ)状の細い歯で葉を食べる首の長い草食恐竜たちも並びます。

さらにこのエリアには、国内初公開となる貴重な標本「サルミエントサウルス」の頭骨を展示。
「このサルミエントサウルスの頭骨は当館で新しく作ったもので、これまで国内で展示された実績のない標本になります。三半規管の痕跡から、普段の頭の姿勢としては比較的下向きだったんじゃないかと言われています。すごく高い位置の葉っぱを食べるというよりは、低めの葉っぱを狙うことが多かったと考えられています」(静谷氏)
ZONE2「食事のトラブル図鑑」:化石が語る壮絶な狩りの失敗
ZONE2では、恐竜たちが狩りに失敗して怪我をした痕や、食べている間に病気になった痕跡など、食事にまつわるトラブルのエピソードを紹介。代表的な展示が、肉食恐竜「アロサウルス」と草食恐竜「ステゴサウルス」の尻尾のトゲのセットです。
「アロサウルスの尻尾の骨に、どうもステゴサウルスの尻尾のトゲでブスッと刺されたような形跡が見つかっています。アロサウルスがステゴサウルスに襲いかかった時に返り討ちにあった結果、尻尾のスパイクが深く刺さって変形したのではないか、と言われています。手痛い反撃を食らいながら、頑張って食事をして生きていたことが分かります」(静谷氏)
ZONE3〜エピローグ:恐竜から鳥へと進化した先で
ZONE3「親子の食卓図鑑」:成長に応じて狩りが変化するティラノサウルス

ZONE3「親子の食卓」では、子供の時と大人の時で食べ物が変わったと考えられる恐竜たちをクローズアップ。会場で一際目を引くティラノサウルスの親子展示では、大人と子供の骨格の違いが一目瞭然です。
「見比べていただくと、大人は横幅が広くてごつい顔をしていて足があまり長くない重厚な体格ですが、子供は顔がほっそりとしていて足が長い体格をしています。大人は待ち伏せをして力強い顎で骨を砕きながら食べる食事をしていて、子供は素早さを生かして小さく素早い獲物を追いかけ回して捕まえていた可能性があります。成長に従って、狙う獲物や狩りの戦略が変わっていったと考えられています」(静谷氏)

このエリアの頭上には旧東海大学自然史博物館から寄託された全長23メートルの巨大なディプロドクスの全身骨格が悠然と横たわっています。また、近くの木を傾けると、葉っぱに顔を近づけて食べるような素振りをするバロサウルスのロボットの姿も。ただ展示を見るだけでなく、こうした趣向が凝らされているのも嬉しいポイント。
ZONE4「今に続くお食事図鑑」:鳥へと受け継がれた恐竜のバトン

ZONE4では、大絶滅を生き延び現代まで生き残っている「恐竜の仲間」である鳥類の食生活の多様化に注目。原始的な歯を持つ鳥から、地上で暮らすことを選んだ飛べない鳥まで、多種多様な骨格が並びます。
「地上で生きる鳥たちは、地上の生態系の中でどうやってご飯を食べるか工夫しています。高さ2メートル以上の背丈と力強いくちばしを持ち、地上の生態系で頂点捕食者の位置にいた肉食の鳥もいれば、逆に夜行性で長いくちばしを使って地面の中のミミズを捕まえる小さなキーウィのような鳥もいます。飛ばない鳥と言っても、実は様々な食生活があるのです」(静谷氏)
エピローグ「食べかたの守りかた」:現代へと繋がる豊かな生態系
展示の締めくくりとなるエピローグでは、ZONE4で提示された「恐竜の生き残り」である鳥類を手がかりに、太古から途絶えることなく現代へと続く「食」の繋がりと生態系を守る大切さを伝えています。
「現在生きている鳥たちが全世界で年間に食べている虫の量は、およそ4〜5億トンに上ります。もし鳥が絶滅してしまえば、それだけの大量の虫が減らなくなってしまうわけです。単に『環境を守ろう』と頭で理解するだけでなく、恐竜から命を繋いできた鳥たちの役割を知ることで、自然と『彼らを守らなきゃいけない』と感じてもらえるようなアプローチにしています」(静谷氏)
太古の恐竜たちの食卓から、現代の鳥、そして巡り巡って私たち人間の食卓や環境へ――。途切れることなく続く命の連鎖に思いを馳せながら、展示は静かに幕を閉じます。
遊んで・作って・買える!「恐竜プレイランド」

展示をじっくり鑑賞した後は、体を使って楽しめる「恐竜プレイランド」へ! ここでは、「乗り物トリケラトプス」に、恐竜が潜む世界を体感できるVRゲーム「VRカウントナンバー!」、見つけた化石を2つまで持ち帰れる「化石発掘体験」、さらには射的や恐竜すくいのある「恐竜縁日」など、子どもたちはもちろん大人も夢中になれるアトラクションが勢揃いしています。


また、「Joy Candle ジェルキャンドルワークショップ」では、ジェルキャンドル作り体験を行えます。好きな恐竜のガラス細工や小物を選び、色とりどりの砂を敷き詰めることで、グラスの中に自分だけのダイナミックな恐竜世界を作り上げられるのです。大人気のアニメ『最強王図鑑』とのコラボバージョンもあり、ついついキャンドル作りに熱中してしまいます。



出来上がったキャンドルはライトで照らすことなども出来るので、家で恐竜展の思い出を振り返りながら眺めるのも一興です。
特設ショップ「きょうりゅうストア」では、横浜・元町の名店「近沢レース店」の限定500枚のオリジナルタオルハンカチ「恐竜」をはじめ、Fm yokohamaとのコラボTシャツや恐竜モチーフのお菓子といった本展オリジナルグッズに加え、フランス・PAPO社の精巧な恐竜フィギュア、アクセサリーや文房具など、魅力的な恐竜グッズが目白押し。思わずいろいろなグッズに手が伸びてしまうので、バッグは大きめがおすすめです!!
研究員・静谷あてな氏が語る「本展の楽しみ方」

最後に、本展を監修した静谷あてな研究員から「JAN!」読者へのメッセージをいただきました。
「恐竜はどうしてもキャラクターとして見られがちですが、映画以上の『動物としてのリアルな姿』にぜひ注目してほしいと思って展示を作りました。肉食恐竜や草食恐竜の歯の多様性に気づき、お子さんはもちろん、大人の方も恐竜の新たな発見を楽しんでいただけたら嬉しいです。また、夏休みに恐竜の自由研究をしたいお子さんにとっても、『食』という切り口は最高のテーマになります。歯の形や食べ方からスタートして、太古の生き物たちの暮らしに思いを馳せてみてください」(静谷氏)
学術的な深みとエンターテインメント性が見事に融合した『ヨコハマ恐竜展2026~恐竜の食卓大図鑑~』。この夏はパシフィコ横浜で、太古の地球のドラマを体感してみてはいかがでしょうか?
<開催概要>
■タイトル:ヨコハマ恐⻯展2026〜恐⻯の⾷卓⼤図鑑〜
■開催期間:2026年7⽉17⽇(⾦)〜9⽉6⽇(⽇)52⽇間
■開場時間:10︓00〜16︓30(最終⼊場16︓00)
■会場:パシフィコ横浜 展⽰ホールA(神奈川県横浜市⻄区みなとみらい1-1-1)
■⼊場料:当⽇券︓⼤⼈2,000円、こども1,000円(全て税込) ※こども料⾦は中学⽣以下。3歳以下は無料。
■主催:ヨコハマ恐⻯展2026実⾏委員会(神奈川新聞社、パシフィコ横浜、横浜アーチスト)
■特別協⼒:福井県、福井県⽴恐⻯博物館
■協⼒:みなとみらい21SP推進委員会
■後援:神奈川県、横浜市、神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会、川崎市教育委員会、相模原市教育委員 会、横須賀市教育委員会、公益社団法⼈神奈川県観光協会、公益社団法⼈横浜市観光協会、⼀般社団法⼈横浜 みなとみらい21、公益社団法⼈神奈川県⻭科医師会、テレビ神奈川、FM ヨコハマ、ラジオ⽇本
■内容:恐⻯の⾻格標本・ロボット展⽰、恐⻯プレイランド(乗り物恐⻯、VR ゲーム、化⽯発掘体験、縁⽇)、協賛企 業・福井県出展ブース、きょうりゅうストア(オリジナルグッズ、恐⻯グッズ販売)、恐⻯フォトスポット、⾳声ガイドレンタル
■チケット:公式サイト、各種プレイガイドにて販売中。
■公式サイト:https://yokohama-kyouryu.jp/
■公式SNS:(X)https://x.com/yokohama_kyoryu
(Instagram)https://www.instagram.com/yokohama_kyoryu/













