もうすぐ開港記念日!ハマっ子が愛してやまない「横浜市歌」の意外なアレンジ版まとめ

【目次】
・全国でも珍しいほど愛される「自治体」の歌の成り立ち
・オーケストラからダンスアレンジまで、多種多様な横浜市歌アレンジ版「横浜市歌」5選
全国でも珍しいほど愛される「自治体」の歌の成り立ち
「横浜市歌を歌えますか?」。
横浜出身の人にそう聞くと、「え、逆に歌えない市民いるの?」みたいな顔をされることがあります。卒業式や運動会、地域イベント、さらにはスポーツ観戦まで。気づけば人生のいろんな場面で耳にしている横浜市歌。
自治体の歌がこんなに愛されているのは全国的にも珍しいようですが、そんな横浜市民の市歌愛は、アレンジ版の多さからも感じ取れるのです。今回はさまざまな形の横浜市歌を集めてみました。
「わが日の本は島国よ~♪」
ここまで読んだ瞬間に、イントロなしでも、脳内再生されたという横浜市民、かなり多いのではないでしょうか。
横浜市歌は横浜港開港50周年にあたる1909年(明治42年)に誕生した、100年以上の歴史を持つ市歌です。作詞は文豪・森鷗外、作曲は『荒城の月』でも知られる滝廉太郎の後継世代として活躍した南能衛(みなみ よしえ)。改めて見ると、かなり“本気”の布陣です。
そして驚くべきなのは、この歌が今でも横浜の人々の日常に根づいていること。
筆者自身も横浜生まれ・横浜育ち。高校まで横浜の学校に通っていた現役大学生なのですが、小学校時代は毎年5月になると1カ月間、横浜市歌だけを練習する風習がありました。

横浜港の開港記念日が6月2日だからだそうです。式典のときは校歌と一緒に必ず市歌も歌っていたので、いまや「好きな歌」を飛び越えてソウルソングになっています。
このように横浜で暮らす人々にはとても馴染み深い横浜市歌ですが、実は様々なアレンジ版があります。今回の記事では、6つのアレンジをご紹介。いつもの「あの歌」の新たな魅力をぜひ見つけていただければと思います。
オーケストラからダンスアレンジまで、多種多様な横浜市歌アレンジ版「横浜市歌」5選
(1)オーケストラ・バージョン
「YWS2014 06_横浜市歌 / 三澤 慶 編曲」
雄大な旋律に思わず引き込まれてしまいますね。
このオーケストラバージョンの制作が始まったのは1960年代。1966年ごろ、横浜市の教育委員会や横浜交響楽団常任指揮者(当時)の小舟幸次郎氏、横浜市立桜丘高校の教諭だった村山拡也氏などが中心となって「横浜市歌普及専門委員会」が発足。この委員会によって横浜市歌はより歌いやすく改変されていくのですが、その過程でオーケストラでの演奏に向けたバージョンがつくられたそうです。
市歌にもいろいろな変遷があったのですね。
(2)ブルースバージョン
「横浜市歌 中村裕介 ROXVOX at 7th」
数ある横浜市歌アレンジのなかでも、ひときわ“港町感”が強いのがブルースバージョンです。
ゆったりとしたリズムと渋みのあるアレンジによって、いつもの横浜市歌がまるでバーで流れるジャズのような雰囲気に変化。開港以来、異国文化を取り込みながら発展してきた横浜の空気が、不思議なほど自然に重なります。
横浜市金沢区生まれのミュージシャンである中村裕介氏が2003年に発表したものです。
(3)横浜市歌で「盆踊り」!
「【横浜開港祭 2024】「よこはまアラメヤ音頭」盆踊り ”横浜市歌で盆踊り” 東京おとめ太鼓 日本盆踊り協会 Bon Dance」
2010年には、横浜港開港150周年を盛り上げる企画として、なんと“盆踊り版”の横浜市歌まで誕生しています。歌唱を担当したのは、『ポケットモンスター』のピカチュウ役でも知られる声優・松本梨香さんです。
その名も「Bon Dance横浜市歌 よこはまアラメヤ音頭」。“アラメヤ”とは、「この横浜にまさるあらめや」という横浜市歌の印象的なフレーズから取られたもの。完成後は振り付け講習会も開催され、市内の盆踊り大会やイベントへCDが配布されるなど、かなり本格的に普及活動が行われました。
歴史ある市歌を「みんなで踊れる曲」に変換してしまうあたり、なんとも横浜らしい自由さを感じます。
(4)市営地下鉄のBGM
「横浜市営地下鉄 横浜市歌」
横浜市歌は、かつて横浜市営地下鉄の“音”としても親しまれていました。
2010年9月1日からは、湘南台駅を除く市営地下鉄39駅の構内で、横浜市歌のオリジナルオルゴール版がBGMとして使用されていたのです。電車を待っていると、あのメロディが静かに流れてくる——。横浜市民にとっては、かなり日常に溶け込んだ存在でした。
さらに長年、横浜市歌のメロディは「電車が来る音」としても定着していましたが、2024年4月からは“横浜らしさ”をイメージした新たなサウンドロゴへ変更。慣れ親しんだメロディが消えたことに、SNSでは「ちょっと寂しい」「横浜感が薄れた気がする」と惜しむ声も上がりました。
(5)Let’s Dance With YOKOHAMA 「市歌ダンス」
横浜市歌アレンジのなかでも、特に“横浜市民の青春”として語られることが多いのが、「Let’s Dance With YOKOHAMA」です。
これは1951年から続く「はまっ子スポーツウェーブ(横浜市立小学校体育大会)」で、2010年の60回記念大会から披露されるようになったダンスプログラム。横浜市立の小学6年生が、日産スタジアムや三ツ沢公園陸上競技場で一斉に踊る光景はかなりの迫力です。横浜市歌をサンプリングしたリズミカルな音楽に合わせて、ヒップホップともジャズともつかない独特のダンスを踊るのですが、途中で横浜市歌のBメロに切り替わり、鳥が羽ばたくような振り付けを披露する展開が妙にエモい。
「仮面ライダープッシュプッシュ!」「Y!K!ぐるっと回ってY!」といった謎の掛け声も強烈で、横浜育ちの人同士だと、なぜか今でも突然踊り出せてしまいます。しかし、市の体育大会自体がコロナウイルスの影響により無くなってしまい、2007年生まれの代が「Let’s Dance With YOKOHAMA」最後の世代に。
いかがでしたでしょうか? 横浜市歌は市民に根強く存在している文化であることがわかります。
開校記念日には、コンサートなどが行われていますから、新バージョン誕生を目撃できるかも? ぜひ、横浜市歌目線で、おでかけイベントを探してみて下さい!














